万事急須っ!?
俺は突然話をかけられたのでドキリとした。
煙で辺りは見えなくなっているが、ここには俺と"ソイツ"しかいないみたいだから俺に話かけているんだと思う。
人影がゆっくりとこちらに近づいてくるのが分かった。
確認出来ないその人物が近づいてくるので、思わず身構えた。
その人物が近づいてくる度に地面からカタカタと音が響いた。
下駄を履いているのか?
段々煙も消えかかりその姿も見えてきた。
そして下駄の音が俺の直ぐ近くで止まった。
煙は消え、やっとその人物の姿が確認出来た時、俺は思わず喉をゴクリと鳴らした。
「貴方様が私の新しい御主人様でございますね?」
あまりにも美しい少女が俺を見て微笑んでいたからー……。