【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「おはよ、外出許可とれて良かったな」


後部座席のドアを開けると、直樹が笑いながらそう言った。


いずちゃんの背中を押して、先に乗ってもらった。


あのエロ目に近づくとまた調子が狂いそう…。


「門限伸ばしたってすごいな(笑)」


陽介が笑いながらエンジンを回す。


「同情アンド脅しかな?」


「さっちゃんだから通用した手だよね」


私といずちゃんで笑いながら話していると、いつもの通学路の景色が颯爽と通り過ぎていく。


毎日歩いてる道なのに、車じゃ景色が違って見える。


めったに乗らない車からの景色が新鮮で、窓に張り付きながら外を眺めていた。
< 104 / 358 >

この作品をシェア

pagetop