【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「気持ち悪いの治った?」


そう心配するいずちゃんは、両手にたくさんの荷物を持っている。


「うん大丈夫。てかすごいね(笑)」


荷物を指差して笑うと、いずちゃんは直樹の方を見た。


「買い物出来なかっただろ?いずちゃんと渓が選んだの買ったから」


え…?


いずちゃんが1つの袋を私に渡す。


戸惑いつつ中をのぞくと、私が好きな薄ピンク色のTシャツが入っていた。


え!?これ、誰が買った…


慌てて顔を上げる。


「私黄色で、渓ちゃんが白でお揃なんだよ。直樹くんが奢ってくれた」


嬉しそうに言ういずちゃんとは反対に、私は困惑していた。
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