【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
この前も奢ってもらったのに、今日も…いいのかな…。


ショップ袋を見つめていた私の頭に手が乗った。


「いいんだよ、あいつあぁいうの普通だから気にすんなって。ほら、行くぞ」


歩き出していた3人の後をついて行くように、陽介が私の肩を押す。


普通って…それもまたいいのか?


でも、せっかく買ってきてくれたんだもんね…。


小走りで直樹の隣に行き、顔を見上げた。


「ありがとう。大事に着る」


そうお礼を言うと、直樹は三日月の目をして私の頭を撫でた。


トクン…


また鼓動が高鳴る。
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