【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「暑い!!ぶっ倒れる前に水分補給するよ!」


ベンチに置いておいた水筒をそれぞれに渡し飲ませる。


小分けにされたクッキーを順番に配っていくと、日にち焼けた顔で笑う子供たち。


私も小さな頃は、こうやって外でおやつを食べるのが楽しかったな。


首にかけていたタオルで汗を拭い、冷たいスポーツドリンクを一気に飲み込むと頭にキーンと痛みが走った。


「はるか!?」


頭を押さえていた時、私の名前を呼ぶ声が聞こえた。


顔を見なくても分かる。


心臓が少しずつ加速していく中、ゆっくり振り返ると公園の入口に甘い笑顔を見つけた。
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