【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
私服を当時流行っていたミジェーンのショップ袋に詰め込み、窓の外に落とした。


いずちゃんと話しながら階段を下り、玄関に行くと職員が立っている。


「さっちゃんおはよー」


そう挨拶をしながら、今日の当番さっちゃんなら袋投げなくても良かった、とか思う。


「はい荷物」


肩にかけていた学生鞄をさっちゃんに差し出す。


「オッケー」


ファスナーを開けただけでそう言って私に鞄を返してきた。


「中確認しなきゃ山本あたりに怒られるよ(笑)」


からかうように笑いながら言う。


「私はこういうプライバシーのないこと反対派だからさ」


人差し指を口に当て、にっこり笑うさっちゃん。
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