【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
話したくて誘ったのに、どう話せばいいのか分からない。


スピーカーから流れる音楽だけが部屋に響く。


「いず…直樹と遊んでるみたいだね」


!?


飲み込んでいたミルクティーが変な所に入りむせる。


咳込みながら渓の顔を見ると、苦笑いしながら私の背中を叩いてくれた。


「知ってたの?」


まだ咳が出る中聞く。


「つい最近ね。直樹狙ってる友達が愚痴ってきたんだ」


…そうなんだ…。


「私も、先週初めて知ったんだけど、いずちゃん何も教えてくれてなかったんだ…」


口を尖らせながら、ソファーに足を上げ膝を抱えた。
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