【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
アパート前の広場で、タンポポの花時計を腕に巻いてくれた。


白と紫色の小さな花がねじれるように並ぶ、ねじり草が好きだと教えてくれた。


そのことを誰だか分からないけど、チンピラ風なおじさんに話して一緒にねじり草を摘んでプレゼントした。


母親はすごく喜んでキッチンに飾ってくれた。


そのおじさんとの記憶は他にもいくつかあるから、多分母親の彼氏だったんだろう。


父親ではない。


私は父親に認知されていない私生児だから。
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