【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
草村からショップ袋を拾い、コンクリート壁の外にまた投げる。


「オッケー!はるかも早くおいで」


コンクリートの向こうからいずちゃんの声が聞こえ、私も門を抜けた。


門にはさっき土下座した山本が立っていて、スカートの短さとルーズソックスのことを言われたが、毎日のこと。


「学校の規則には引っかからないんで」


そう言って髪を脱色してるのも、どうにか切り抜けていた。


「つーかさ、他の施設の子に聞いたらこんな厳しくないって言ってたよ。頭おかしいのばっか揃ってるからだよね」


合流した途端いずちゃんが愚痴をこぼす。
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