【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
真っ暗な部屋の中、チンピラのおじさんと母親がオレンジ色の火を見つめながら笑っていた。


見たらいけない物を見てしまったような恐怖心が広がり、私は布団をかぶって寝たふりをした。


多分、クスリをあぶっていたんじゃないかなと今は思ってる。


精神病じゃなくて、薬中だったんだろうな…。


わずかに残ってる記憶を思い出すと、そう疑う部分がちらほらと浮かぶ。


でも、もしかしたら本当に病気だったのかもしれない。


私にはそれを知ることはもうできないし、知らなくていい。


むしろ、知ったとしても何も感じないだろう。


あぁやっぱりね。


その程度の存在でしかない。
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