【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
母親が車の中で笑っていたのは何で…?


私と離れられたのが嬉しかったからじゃないの…?


そんな気持ちが強くなるにつれて、毎晩のようにあの日の夢を見るようになった。


待ってって叫びながら飛び起きる。


冬でもパジャマが濡れるほど汗をかいていた。


見たくない夢が、私に捨てられたんだと実感させていく。


それまでは母親との楽しい記憶もあったはずなのに、それは私が勝手に夢見たことなんだとも思ってた。


迎えに来ない母親。


私を捨てた母親。


憎い中にも、好きな気持ちは消せなくて、それでもいつか…そんな期待を持ち続けていた。
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