【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
渓に誘われた文化祭の日。


初めて港南台駅で降りた。


バスロータリーを通り抜け、緩い坂道を10分ちょっと歩いた。


「中学もある私立だから、文化祭大きいみたいだよ」


渓がそう笑って教えてくれた。


私立なんて、自分には遠い世界すぎて想像がつかない。


豪華なのかな?


ごきげんよう、とか挨拶しちゃったりしてるの?


そんな妄想が膨らみワクワクする。


学校に着くと、そんな想像とはかけ離れていた。


広いけど、綺麗とは言えない校舎の外壁。


私立なの…?


と首を傾げるくらいにギャルギャル男が多い。
< 178 / 358 >

この作品をシェア

pagetop