【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「ゆか!!」


それを見つけた渓も大きな声で名前を呼び手を振り返す。


「あの子が友達。中学の同級生なんだ」


渓が嬉しそうに言った。


少しすると、ゆかと渓が呼んだ女の子が降りてきた。


グレーのチェックのスカートに、腕を捲った白いワイシャツ、紺色のカーディガンを腰に巻き、足元はルーズソックス。


渓と手を握りながら飛び跳ね喜んでいる。


繋いだ手は渓とは対照的に透けるんじゃないかってくらい、真っ白だった。


「あ、こんにちは!ゆかです」


大きな口を開けた笑顔が目に飛び込む。


ほんのり茶色の髪が肌の白さを際立たせ、くりっとした目と大きな口が印象的だった。
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