【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「本当に?大丈夫かな?」


「大丈夫だよ、山本も警察沙汰にしたくないって言ってたし。もうクスリ持ち込むのはやめなよ」


そう言いながら、明日香の肩をポンポンと叩いた。


「はるか優しいね…」


明日香が目を赤くしながら言う。


うん、自分でも思った。


何で私まで共犯になることしてんだろ…。


施設を出る確信が持てた心の余裕?


自分もバレたくないことがある仲間意識?


…直樹が誰とも付き合わないって聞いて安心した罪償いかもしれない。


最低な自分を少しでも救いたかったのかも。
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