【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
だけど、ここに電話しなきゃ施設に戻るしかなくなる…。
おろしたランドセルの中から、飴を取り出し口に入れた。
落ち着け、落ち着け…。
心の中で何度も自分に言い聞かせながら、震える手を握りしめる。
受話器を左手で耳に当て、ボタンをまたゆっくりと押していく。
…プルル…
耳元で繋がった音がすると、心臓が跳ね上がった。
切ってしまいたい気持ちと、助けてほしい気持ちが入り混じる。
プルル…プルル…
3回しかまだ鳴っていないコール音がすごく長く感じた。
プルル…プル
「もしもし?」
耳に届く声。
想像していたよりも若い感じがした。
おろしたランドセルの中から、飴を取り出し口に入れた。
落ち着け、落ち着け…。
心の中で何度も自分に言い聞かせながら、震える手を握りしめる。
受話器を左手で耳に当て、ボタンをまたゆっくりと押していく。
…プルル…
耳元で繋がった音がすると、心臓が跳ね上がった。
切ってしまいたい気持ちと、助けてほしい気持ちが入り混じる。
プルル…プルル…
3回しかまだ鳴っていないコール音がすごく長く感じた。
プルル…プル
「もしもし?」
耳に届く声。
想像していたよりも若い感じがした。