【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
唇を噛み締めて、泣き声が漏れるのを必死に抑えた。
鼻水が垂れてきて、俯けていた顔を上に向ける。
電話ボックスに自分が映るのが見えた。
真っ暗な景色の中に、ボンヤリと浮かぶ自分。
涙と鼻水で顔はぐちゃぐちゃで、あんた生きてる?そう心の中で呟くほど目に力がなかった。
腐った魚の目ってこういうこと言うんだろうな。
「お父さんはどこにいる…?」
かすれた声で聞いた。
「…何で?」
母親の声は変わらず冷たい。
「死にたいくらい施設出たいから」
当てつけのつもりだった。
あんたのせいで私は今こんな状況なの。
そう伝えたかった。
鼻水が垂れてきて、俯けていた顔を上に向ける。
電話ボックスに自分が映るのが見えた。
真っ暗な景色の中に、ボンヤリと浮かぶ自分。
涙と鼻水で顔はぐちゃぐちゃで、あんた生きてる?そう心の中で呟くほど目に力がなかった。
腐った魚の目ってこういうこと言うんだろうな。
「お父さんはどこにいる…?」
かすれた声で聞いた。
「…何で?」
母親の声は変わらず冷たい。
「死にたいくらい施設出たいから」
当てつけのつもりだった。
あんたのせいで私は今こんな状況なの。
そう伝えたかった。