【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「死にたい!!」


目の前で顔をぐちゃぐちゃにしながら泣き叫ぶ明日香。


「やめて!!!」


ありったけの声で叫んだ私は、体中が震えていた。


「それ以上言わないで…思い出す…」


私が死にたいと思い続けた理由。


死ねと心の底から祈ったあいつ。


思い出してしまう。


ううん、気付いてしまうんだ…。


頭で忘れても、体は覚えていること。


足がザワザワし始める。


ただの思い込みなのに、あの時の感覚が甦ってくる。


2段ベッドから飛び降り、勢い良く部屋を飛び出した。
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