【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
陽介はタバコに火をつけた後


「ちょっと待ってろ」


そう言って席を立った。


どこへ行くんだろうと後ろ姿を見つめていたら、ファミレスの外へ行ってしまった。


しばらく待っていると、ポケットに携帯をしまいながら戻ってくる陽介が目に入る。


お客さんと電話してたのかな?


「行くぞ」


席に戻ってきて、座りもせず伝票だけ持つ陽介。


は!?行くってどこに!?


ファミレスを出て陽介の後ろを着いて行くと、白いセダンの前で止まった。


…車…?


まさか、施設に向かうとかじゃないよね…?


運転席のドアを開けた陽介を呆然と見つめ、自分も乗るか逃げるか考えていた。
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