【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「まぁ言いたくねーなら言わなくていいけど、直樹も気にしてたからさ」


え…?


真新しいブーツを見つめいた目が陽介に向く。


陽介は私を見ずに、煙を吐き出した。


「最近電話出ないし避けられるようなこと何かしたかなって言ってた」


…。


直樹は何も悪くない。


私が一方的に気まずさを感じてるだけ…。


…もっと大人にならなきゃ…。


ガキ扱いされるのは嫌なくせに、こんなことしてるなんてガキじゃん。


普通に話せるようにならなきゃ、普通に顔見れるようにならなきゃ。


まだ鼓動が早い心臓に手を当てながら、そう思った。
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