【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「…だから直樹のこと避けてたってこと?」


驚きたい気持ちを隠しながら冷静なこと言ってるんだなと、陽介のまばたききが増えた目を見ていたら分かった。


そんな優しさに気付かない振りをしながら、小さく頷く。


「それって、いずちゃんに悪いから?」


また小さく頷く。


「お前本当昔から変わらねーな(笑)」


「え、何が!?」


くしゃっと笑う陽介に、聞き返す。


「自分の気持ち外に出すの昔から苦手じゃん?」


え…?


陽介の垂れた目が私に向いた。
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