【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「さっきの話の続きだけどさ」


向かい合わせのソファーに座りお茶を飲んでいると、陽介が蓋を閉めながら言ってきた。


「幸せになってほしいって言ってたけど、お前はもし2人がくっついても見てられるの?」


…。


「…今は無理。でも、直樹が好きって気持ち消すように頑張る」


「どうやって?」


どうやってって…それが分かってたらこんな悩んでないよ…。


「忘れよう忘れようって思ってるうちは絶対無理だよ。結局そう思ってる時は思い出してんだから」


陽介がタバコに火をつけながら言った。


「だいたいさ、そんな簡単に消せる気持ちなら最初から好きじゃなかったってことだし」


「でも仕方ないじゃん!?いずちゃんに先に好きって言われちゃったら今さら私もなんて言えないもん」
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