【実話】かげおくり～また君に恋をしたい～

「…じゃあさ、お前は最後まで隠し通す自信ある?絶対いずちゃんに知られないって自信ある?」


ある、なんて言えなかった。


「そういうことでも友情って壊れるからさ…。友達も自分と同じヤツ好きなんて知らないで、応援してくれてると思ってたのに、好きだったって知った時すげームカつくよ?」


同じことがあったんだ…。


そう思ったのは、陽介の言葉でだけじゃない。


鼻で笑うかのような笑みは口元だけで、目には何とも言えない冷たさがあったから。


何があったのか聞きたい気持ちもあったけれど、触れたらいけないことなんだろうなと頭が止めた。