【実話】かげおくり～また君に恋をしたい～

「まじで落ちた!」


オリーブオイルは半信半疑だったけど、本当に綺麗にメイクが落ちてビックリしたのと嬉しさで陽介に笑顔で言う。


「だろ?前に店で客がやってたんだよ(笑)」


「…そういえば、今日お店行かないで平気なの?」


私がいるせいで行けないとかなら、すごい迷惑かけてんじゃん!?


「日曜は休み。変な心配しないでいいから、行くぞ」


頭をポンと叩いて私の横を通り過ぎた。


寝たからか、陽介と普通の会話をしたからか、あんなに過去の気持ちを引きずっていたのが嘘のようになくなってる。


思い出したらいけない。


誰かに話すには思い出さなきゃいけないんだから、やっぱり話さなくていい。


過去になってるならそれでいい。


わざわざ過去を今に持ってくる必要なんかない。


そう思いながら、陽介の後ろを着いて行った。