【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
あー何でこんなに面倒くさいんだろ。


モヤモヤネチネチ考える自分が嫌だった。


今までみたいに何も考えず適当に施設にいればいいだけなのに。


来年になったら出て行けるんだから、それまで我慢すればいいだけなのに。


色んなことが重なって、落ちたり病んだり自分が面倒すぎる。


ため息をついて、タバコを深く吸い込んだ後灰皿に押しつけた。


「貸して」


陽介の手から携帯を奪う。


面倒くさくてやけになってたんだろう。


「今から陽介ん家おいでよ、遊ぼ!いずちゃんも呼ぶから!」


直樹の返信を待たずに電話を切った。


その指でいずちゃんに電話をかける。
< 265 / 358 >

この作品をシェア

pagetop