【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
頭が痛い。


気持ち悪い。


そんな感覚で目を覚ました。


こめかみ辺りがズキズキするのを押さえながら、周りを見渡す。


テーブルだけじゃなく床にまで散らばっているビールや酎ハイの空き缶。


散乱してるスナック菓子。


山盛りになった灰皿。


向かいのソファーがベッドになっていて、その上で綺麗な顔をして眠る陽介。


…その陽介の後ろから出てる手は…?


ぼんやりしていた頭のまま体を起こす。


「いたた…」


起き上がったらさらに痛くなる頭を押さえて、陽介の後ろから出てる手の正体を覗き込む。


!?


息が止まるかと思ったほど驚いた。
< 270 / 358 >

この作品をシェア

pagetop