【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
陽介を抱き枕にして気持ち良さそうに寝てる直樹。


久しぶりに直樹の顔を見た。


寝顔は初めて見たな…。


渓が言ってた胸がキュンとするってこういうことなのかも。


高鳴っていく中に締め付けられる感覚。


三日月の目も、甘い笑顔もない寝顔。


前に会った時よりも、髪の色が抜けたのか明るくなってる。


触ったら柔らかそうなウェーブのかかった髪。


綺麗に整えてある眉。


目がくりっと見えるのは、きっとこの長いまつ毛のせいだな。


少し尖った上唇。


ねぇ、私直樹が好きだよ。


直樹の頬に触れたい。


髪を撫でてみたい。


唇にキスしたい。


膝を抱えながら直樹を見つめ、そんな風に思った。
< 272 / 358 >

この作品をシェア

pagetop