【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「警察呼ばなくていいの!?」


モモちゃんの隣に並び焦りながら言うと、モモちゃんは笑った。


「あんなん普通だよ。日常茶飯事。だから警察呼んだってなかなか来ないし(笑)」


日常…茶飯事…?


「あれが!?」


「発砲騒ぎとかもよくあるし、前は日本刀振り回してる人とかも見たよ」


さらっと怖いこと言うなよ…。


思わず辺り見回して警戒しちゃうじゃんか。


…でも、確かに誰も気に止めてないよね…。


もう小さくなったあの人たちを振り返るが、やっぱり周りは足を止めずに普通に真横を素通りしていた。


私、今まで何て平和な場所にいたんだろ…。


ここに比べたら施設なんてかわいいもんじゃん?


平和ボケしてるってこういうこと言うのかな。


いや、ここが異世界すぎるだけ?

なんて考えてるうちに、お店の入っているビルに到着した。
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