【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
軽く深呼吸をして緊張をやわらげてる私を気にせず、メルヘンへの扉を開けるモモちゃん。


え!?ちょっとまだ心の準備が!!


そう思いながら、中に入ると光のトンネルのように周りの壁がブルーに照らされその中を泡がのぼっていっていた。


すごい…。


思わず見とれるくらい綺麗だった。


短い光のトンネルの先にレジのカウンターがあり、中にいた人が笑った。


「モモちゃんいらっしゃい。友達と来るって珍しいね」


やっぱり慣れてるじゃん、よく来るんじゃないの?


楽しそうな会話を聞いてそう感じた。


カウンターの人が突然大声で何か叫ぶと、フロアからも叫び返す声が聞こえてきた。


八百屋のおっさんみたいに何言ってるか分からない声。


お客様ご来店です、いらっしゃいませーみたいなことを言っていたけど、当時の私には全く何言ってるのか分からなくて、頭の中に競りの映像が浮かんだ。
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