【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
でも、薄暗い空間にいる人たちを見て、自分が子供なんだと痛感した。


大人っぽいと惹かれた空間に似つかわしくない自分。


そんな私とは反対に背筋を伸ばして歩いて行くモモちゃんが優雅にさえ見えた。


私はやっと大人の世界に来れたんだ…。


さっき歩いてきた歌舞伎町もそう。


子供の世界じゃあんなことはめったに遭遇しない。


私の生きていた場所はまだまだ子供だけの世界だったんだ。


そう思うと、この世界に近づきたいって心の底から感じた。


ワクワクした感情が体中に広まっていく。
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