【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
泣き崩れる私を、さっちゃんは抱きしめてくれた。


頭の中が色んなことで混乱して、興奮して、さっちゃんのことを何度も殴った。


それでも、ずっと抱きしめたまま頭をなでてくれていた。


太陽も沈み、暗く静かになった公園。


どのくらいの時間泣いていたか分からない。


涙は止まらないけれど落ち着いてきた私に、さっちゃんがビンタした。


「何でこんなことしたの!?どれだけ心配したか、怖かったか分かる!?」


痛い頬を押さえながらさっちゃんを睨み付けた。


「死んだらいけない!?死ぬ方が楽だって思ったから死のうとしただけじゃん!!」


「だけって…死んだら終わりなんだよ?」


「終わらせたかったの!!」


お互い声は震えて上ずり、ボロボロと涙を流す。


言葉に出しながら、頭に広がっていく私を苦しめる過去。


息が詰まるような感覚がして苦しくて、足がぞわぞわし始めた。
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