【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
横断歩道で青になるのを待っていると、車のクラクションが鳴った。


目の前に白いセダンが止まる。


黒いスモークの貼ってある窓が下がっていくのに気づき、歩き出した。


「ちょっと待って!!」


足を止めて振り返ったのは、女の人の声だったから。


助手席側のドアが開き、女の人が降りてきた。


誰…?


夜なのにサングラスをしていて、耳元のピアスだけがハッキリと光る。


銀色で白と黒の細いメッシュの入った髪が、胸の下でクルクルと巻かれている。


露出度の高い服で、焼けた肌が暗闇に溶け込む。
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