【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「期末が終わったらクリスマスじゃん、で、クリスマスが終わったらカウントダウン!」


私の顔を指差し、満面の笑みで言う渓。


「その前に大掃除だよ(笑)」


今年はどこ担当かなぁ。庭だったら面倒臭いなぁ。


…でも、こんなことも最後だって思うと頑張ろうって気になるかも。


そんなことを考えていた私に、渓が冷めた視線を向ける。


「ねえ、今年西暦何年か知ってる!?」


「え?1999年でしょ?」


それが何?


そんな口調で答えると、渓は大きなため息をついた。


「1000千年代最後のクリスマスだよ!?ミレニアムのカウントダウンだよ!?もっと盛り上がんないわけ!?」


いや…そんなこと言われたって、クリスマスもカウントダウンも施設でやるから、そんなウキウキ感なんかないよね…。
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