【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「これからどうするの?」


陽介と気まずくなって、もうみんなで遊ぶことはなくなるのかな…。


「普通に好きでいるよ」


ケラケラっと明るく笑った。


「泣きまくるほど落ちたけど、でもまだ好きだし。自分の気持ちが消えるまでは好きでいる」


「辛くない?」


「辛いかもしれないけど、会えなくなるよりマシ」


好きだけど、見てるしかないってことか。


恋って難しいね。


いつ好きになったとか、どうして好きになったとか、そういうのは分からないくらい自然と好きになっていくのに、嫌いになるのには絶対的な理由がなきゃ無理なんだね。


好きが大きくなればなるほど、諦めるのも難しくなるんだ。


きっと、私も直樹のことを諦める日が来るとしたら、嫌いになった時だろう。


嫌いにならなきゃ、きっとずっと片思いをしてるんだ。
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