【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
ペナルティは3日だった。


短いような長いような時間。


だけど、3日間ではとうてい終わらない量の課題と反省文を出され、暇と思う時間すらなかった。


帰宅した時荷物チェックがあるから、外のいつもの植木の中に携帯を隠しておいた。


雨が降ったのでヤバいなと心配していたが、同室の子が分かっていたみたいで携帯を部屋の押入に隠しておいてくれた。


お互い様。


この言葉を施設で使うのはこんな時ばかりだった。


外出禁止の部屋から出た時、同じ部屋の子が入れ違いで入ることになった。


すれ違う時目で合図されたので、ゴミ出し行くついでに植木を見てみるとタバコの箱くらいの透明のケースが目に入る。
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