【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
これかな?


他に見あたらなくて手に取ると、中には白いラムネのような錠剤が入っていた。


…。


見つめたまましばらく動けなかった…。


クスリ…いや、薬だろ。


うん、ただの薬だよね。


…でも、もしドラッグのクスリだとしてもあの子がやってるって言われたら妙にしっくりくる…。


テンションの上がり下がりの激しさとか、瞳孔の開き具合とか。


ポケットにケースを突っ込み部屋に戻って、その子のタンスの下着の中に閉まっておいた。


見なかったことにしよう。


何も知らなかったことにしよう。


こういう秘密事を知った時、絶対に周りに言ってはいけないと、暗黙の了解ができていた。
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