【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
マックを食べながらお互いの事を色々話した。


明日からテストで今日は午前授業だけど、サボリの多い渓は補習になったこと。


派手な見た目だけど、実は直樹も渓もそこそこの進学校に通っていること。


だから今進路で親と揉めていると言うこと。


「親父がさ、大学じゃなきゃ学費出さねーとか言ってんだ」


食べ終わったハンバーガーの包みを綺麗に畳ながら言う。


「直樹は大学じゃなくてどこ行きたいの?」


「美容の専門」


「美容って美容師?」


口角を上げて笑う直樹。


へぇー。ちゃんと将来の夢持ってるんだ。


第一印象がチャラチャラした軽い男だったから、やりたいことがあるというのがすごく意外だった。


「だから、学費貯めるために今よっさんの働いてる店で俺もバイトしてんの」
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