【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「陽介は高校行ってないんだっけ?何してんの?」


「まぁそれは後々かな」


三日月形の目でそうごまかした。

「渓遅せーなぁ」


直樹がテーブルに乗せていた腕にはまる時計を確認する。


!?


この時計…。


私でも知ってる有名ブランドの時計だ。


時計と一緒につけているブレスレットも、今流行ってるシルバーアクセのブランド。


ブレスレットだけじゃない、よく見れば首元も、髪の隙間から見えるピアスも同じブランドだ…。


直樹ってお坊ちゃん…?


なのに、専門の学費出してくれないなんて親も不思議。


やっぱり子供にはそれなりの学歴を求めるのかな?


小学校の時私立受験した友達が、本当はみんなと同じ公立中に進みたかったと愚痴っていたことを思い出した。
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