【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
直樹と並んで川沿いを歩いて行くと、建物の裏側が並び相鉄線が川の向こうを走る歩道に出た。


右側に続く歩道は、車の屋根と同じくらいの高さがあり、1車線の車道には全然車が通っていない。


「ここならめったに見つからないから」


私たちと同じようにタバコを吸いに来たのか、制服姿の人たちがちらほら座っている。


真ん中ら辺で適当に座り、直樹はタバコに火をつけた。


「吸ってるよな?」


「え!?」


当てられたことに驚く私を笑った。


「臭いするし(笑)」


「まじで!?」


両手で口を覆い息を吐き出してみたが、自分じゃ分からない。
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