【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
「約束な」


直樹が小指を出してきたので、私も小指を絡ませる。


「指切りなんて小学生以来だし(笑)」


そう笑ったが、絡んだ小指から直樹の温かさを感じて体に広まっていった。


「門限の時間近いけど大丈夫?」


渓が言うので直樹の腕時計を見せてもらうと、15時15分。


3人で店を見てるのが楽しすぎて、時間なんて気にしてなかった。


「ヤバい!!帰らないと!!今日はありがとね」


慌てて手を振り走ろうとすると、直樹が手を掴んだ。


「バイクだから送ってやるよ。ハマからなら10分で着くから」


直樹がバイクで来てるなんて初めて知った。


でも、間に合うなら考えてる暇すらない。
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