【実話】かげおくり~また君に恋をしたい~
いずちゃんは正座していた足を崩し、金色に抜けた髪の毛をぐしゃぐしゃっとかいた。


「まじこんな所いたくない。早く金貯めなきゃ」


「今日の夜も行く?」


私がそう聞くと、当たり前と言う目をしながら頷いた。


「とりあえず、早く部屋行きな。多分バレてるよ」


部屋へ行くと、数人正座をし、その前に男が立っていた。


男が振り返る。


眼鏡の向こうに見える蛇みたいな目が気持ち悪すぎて、鳥肌が立った。


「おい、お前どこ行ってたんだ」


「散歩です」


「勝手に出てっていいと思ってんのか!?」


こんな子供に向かって巻き舌で怒鳴んなよ…。
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