割れた砂時計
決意
「心の、病…?」
やまい、って病気…?
どうして、俊が?
『俊はさっき、うちに対してもきつめの口調で言ったよね』
「うん……」
『女の子なのにさ………きっと俊は、怖いんだよ』
怖い―――――
何が?何に、恐怖を覚えているの?
『あんたが、亜実がいなくなるのが怖いんだよきっと』
「私がいなくなる?そんなこと…」
『ないと思うよ。俊を嫌いになるだなんて。……でも、今まで亜実に言い寄る男を見てきて、不安になったのかも』