割れた砂時計


『何、言ってんだよおおおおおっっっ!!!!!』


もはや、それは俊ではなかった。
鬼、悪魔、いや…
表現できない何かかもしれない。


俊が手を振りかざした。
――――――ぶたれる。


これも予測していた。
だから、私は目をつぶった。


けれど。


手は、
私の頭や顔、体には落ちてこなかった。


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