割れた砂時計


『くそっ、くそっ、くそっ……何でだよお』


怒り狂った俊から一転、
泣き崩れる姿を見せた。


ちょっと、予測とは違った。
けれど私は、このまま、進めていくんだ。


「私たち、このままじゃ駄目になるから。離れたほうが、いいの」


『んなわけねーだろ!!!!!!』


壁を、床を、テーブルを。
蹴り飛ばして。そして。


―――――――バリン。
床に落ちたそれは、砕け散った。


そして、中身が一面に散らばった。
その中身はキラキラと輝いていて、事のすべてを見ていた。


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