割れた砂時計


ふと、
昔、5才くらいの時のことを思い出した―――――




「これなあに?」


『それはねえ。すなどけい、って言うのよ』


「すなど、けいさん!」


そう言って、それを触ろうとする私に。


『駄目だぞ、亜実!』


頭の中にたくさんのはてなマークをうかべてた。
当たり前、何が何だかんわからないから。


『それは、ひっくりかえしたら時間が戻っちゃうんだぞ!』


「じ、かん」


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