割れた砂時計


けど、予想より遥かに強い意思だったの。
想定外だった。


本気で、死ぬつもりだったのかもしれない。
というくらい強く振りかざしていたんだ。


私が生きているのも、奇跡かもしれない。
そんなことさえ思うくらい。


自分で死のうとしたのを止めに入った、
と説明してくれたのは、唯と利樹だった。


だから、俊も逮捕とか、起訴とかはされないですんだ。
もう、それ以上、俊のことを聞くのはやめたんだ。


多分、記憶は消えていないはずだから、
私と付き合うのはやめるはず。


クラスはあと3ヶ月一緒だけど、席替えもした。
全然、遠い席だから。


< 136 / 142 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop