割れた砂時計


一瞬、さっき利樹がぼそっと言った言葉を思い出した。



俊は、お前に気があるよ。



よく、理解できなかった。
だから、ぼーっと考えてた。


俊が私に気がある、
私は俊に好意を抱かれてる、



ぐるぐるぐる。
ぐるぐるぐる。


堂々巡りだ、これは。
私は、試合が終わるまで、
ずっと考えてた――――



もしそうだとしたら、
私の気持ちは――――


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