割れた砂時計


家の前、
家の門の前で。


ふいに、俊が抱きしめてきた。


『ずっと一緒だよ。離さない。好きだ』


「うん、私も」


『うれしい……俺、幸せだよ。これから、たくさんの思い出つくろうな』


「うん、楽しみにしてる!」


そうして、バイバイした。



結構強く抱きしめられた。
俊が何を思っているのかは、
その時の私にはわからなかった。


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