割れた砂時計


『亜実、本当うらやまだわ~。幸せすぎ~』


唯は言った。
先輩とは順調みたいだけど、
あまーい雰囲気にはならないらしい。


「唯にも、もうすぐ春がくるかも♪」


なんて、最近はこんな会話ばかり。


『行きも帰りも送り迎え、メール・電話頻度高い。デートもまめ。かんっぺきね』


ため息すらつく唯。
うらやましそうに、私を見ている。


「うん、本当すごいなって思うよ。部活もあるのにさぁ」


うん、部活とか用がある以外は、
本当にずっと俊といるような感じだからね。


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