割れた砂時計


『俊くんと、別れて』


「……え?」


いきなりすぎてわからなかった。
状況を理解するのにはかなり時間を要した。


俊は、俊は、


大切な彼氏だよ?


ちょっと、束縛ぎみかもしれないけれど…
大好きな、大切な彼氏だよ…?



「私は俊のことが好き。俊も私のことが好き。だから、別れる理由なんてない」


すると、
あはは、というように笑う彼女。


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