割れた砂時計


佐々木尚は、帰って行った。
昼休みの、出来事だった。


『大丈夫か…怖い思い、させてごめんな。俺が、側にいれば』


「ううん…私こそ、呼び出されたりなんかして…」


涙がこぼれた。


それは、怖かったから。
佐々木尚と、


佐々木尚を殴った時の、
俊が。


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